太田正孝は平成の世直し

岡山県議会議員|自民党県議団 太田正孝  選挙区:岡山市北区・加賀郡

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太田正孝 第73代岡山県議会副議長

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太田正孝 県政便り

県議会議事録:太田正孝の岡山県議会での発言

市議会議事録:太田正孝の岡山市議会での発言

 

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太田正孝の見聞録の中から、気になることを伝えます!

令和5年3月

 

未来(さき)を読む習慣を身に付けてパワーアップ!!

(令和5年2月22日)

 小さい頃から上から教えてもらいたいとの気持ちを植え付けられている。教えてもらえば、怪我や失敗をせずに済むことが多い。そのことは間違いなく大事であるが、時には自分で考えて進まなければならない時がある。
 新型コロナウイルスによるパンデミックやロシアによるウクライナ侵略、近隣諸国の不穏な動きなどが重なって、この状況を上もすぐに正答を出せずにいた。無能とかではなく、経験をしたことがないことは誰しもが直ぐに対応出来ないことは普通と考えるべきではないか。そして、今という時はどういう時か。自分の目前への対応は自分で考えて進める。そのことで社会の負担を小さくすることが社会への貢献につながる。その時であると受け止めるべきではないだろうか。
 そう考えた時、県レベルでも、いつまでも上を見ているばかりでなく、将来を読んで、動くべきである。また、私たち県民もそうしたことが出来れば、社会全体の動きは変わって随分と先に進むことが出来るはずである。
 私はそういう想いを持って、政治に取組んできた。その私の活動でどこまで岡山県政に貢献できたのかは分からないが、県政は変わって来ていることは間違いない。皆様に現状の県政をお伝えしたい。
 これまで、岡山県は「産業振興」と「教育再生」をツインエンジンにして、県政運営の舵取りをして来た。前者は企業誘致とEVシフトを柱にしている。結果は出始めているが、県南における産業団地を求める需要には追い付けていない。私自身ももっと汗をかきたい。また、後者は学力向上を軸に政策を展開している。この学力向上の延長線上に学校選択が出て来る。難関校に行けば進路の幅が拡がるとか、就職に有利とかとの理由で学校選択が行われる傾向が今も根強い。難関校に行けば先が見えるのではなく、将来を見て、学びたいことを学べる学校に進むべきである。そう望んだ時に、県立学校はどこまで学びたいことを準備できているのだろうか。魅力ある学校とは若者たちが学びたいと思う領域を開拓し続けようとする学校であると考える。私は、自分が社会にどう貢献していきたいかとの考えを持つ人を多く生み出せる教育環境を、作りたい。
 今回、県のツインエンジンに関して県政報告をしたが、どちらのエンジンとも従前の手法に改善を加えるものである。先を読むことやオリジナリティを生み出すことを苦手としている。この点を脱皮できれば、社会全体が一度に危険に晒される怖れを低くすることができる。もちろん、天災についても、想定をキチンして、被害を小さくすることができるはずである。
私は、県において先を読むことが普通に出来るようにしたい。これが私のしたい仕事である。これが出来れば、岡山県の可能性は無限大に広がると信じる。パワーアップとなる。
こう考えていたところ、2月19日の岸田文雄内閣総理大臣が出生率2.95(令和元年)の岡山県奈義町を訪問された際に、知事は少子化対策を新しい柱にして取組むとの説明をされ、更に翌日の二月定例県議会において、10年後20年後を見据えて思い切った対策をする必要があるとして全力を尽くすとの意思表明があった。10年先、20年先に豊かな国、地域であり続けるために、私も全身全霊をもって県政に取組んでいく。皆様のご理解ご支援を心からお願い申し上げる

                              岡山県議会議員 太田 正孝

 

 

自由を取り戻す。
―行動制限が毎日続かない社会を―

(令和4年12月27日)

 コロナウイルスパンデミックにより、何度も、誰もが行動制限を受けた。子や孫の運動会も見ることが出来なかった。当たり前の光景が消えた。今回、生きる上での大切な自由は空気のようには手に入らないのだと再認識させられた。これまでエネルギーとおカネをかけてきた所が、こういう所ではなかったのだ。それはこの自由の問題だけではない。製造業におけるサプライチェーン破綻で、電気製品や自動車等で2~3カ月以上も手に入らなくなった。さらには、ロシアによるウクライナ侵略で燃料費、物価が高騰。今、生き辛さが増している。海外への生産拠点の移転を見直し、安全保障や外交面での強化をしければならないことは勿論だが、目先の利益に目を奪われ過ぎて、社会の安定という点が疎かになっていた。政治に関わる私の責任も感じる。謙虚に反省する。
これから目指すべきは、単なる経済成長では駄目だ。国が他国から侵略される様なことや国民、県民の自由が脅かされるようなことがあってはならない。自由と暮らしの安定を取り戻すことが最も必要だ。そのためには政治をキチンと動かすことが大事。
それでは太田正孝はそのために県政で何をしようと考えているのかをお話をしたい。
最初に、県民の自由を守る上で危機統治能力向上に早急に取り掛かりたい。この点について踏み込む前に、なぜ危機管理にしなかったのかとい点に触れておきたい。岡山県では危機管理という言葉がよく使う。ここで、そもそも危機などというものは管理出来るようなものではないと思うのである。管理できないから恐ろしいのである。その恐ろしいことが起こった時、どう最小限の被害に食い止めるのかという視点が大切なのではなかろうか。そういう視点から、危機統治という言葉を使いたいのだ。それでは、ここ数年での三つの分野の経験から、危機能力向上についての問題提起を行いたい。

 

1 まず、感染症対策から。

 コロナウイルスへの当初の保健所体制や医療提供体制は不十分だった。またワクチン開発力の面で外国の後塵を拝すことになった。前者は国の責任だけの話ではない。このパンデミックが起こった時、岡山県の三つの保健所で所長が不在であった。ワールドカップサッカーで日本代表森保監督の手腕が注目されたが、サッカーで監督がいないようなものであった。その時、態勢作りが急いで行われた。今は、補充が行われている。また、人材確保の大切さが見直されている。⇒根本的な課題もあるが、これまでの教訓を今後に活かすべきだ。

 

2 次に、鳥インフルエンザから。

1 次に、鳥インフルエンザから。  令和4年の冬、立て続けに四例の鳥インフルエンザが発生。昼夜を問わずの対応を関係団体の力をお借りして行った。数度派遣されても疲れた様子を見せずに通常業務に戻っていた。それは鳥インフルエンザの対応マニュアルがしっかり出来ているからだ。危機発生時の対応を事前に想定していれば、被害を再最小限に抑えることが出来る。今回、コロナ禍で四例立て続けに起きて、危機が複合した場合についての課題も出てきた。⇒全庁マターが重なっても対応できるような組織編成をしておくべきである。

 

3 次に、天災から。

平成30年の西日本豪雨で多くの被害が出た。河川改修に時間がかかるのなら、浚渫だけでも欲しいとの声があったが、どこもかしこも浚渫が出来ている状況にはなっていなかった。その後、国からの支援もあり、各地で河川改修や浚渫などが行われている。しかし、まだ土木部の技術者と工事予算の二つの不足など足元で大きな課題が横たわる。⇒これまでも国の支援もいただいてきたが、引き続き国への要望を行い、やるべきことをキチンとするべきである。

二番目として、製造業のサプライチェーンの再構築に向けて、岡山県もそのなかで貢献をすべきである。もちらん重厚長大産業を大切にするが、最先端作業への関わり合いを強めるべきである。なかなか熊本県や茨城県のようにはいかないが、国内サプライチェーンの一端が担えるような力を持つことは重要であると考える。そのためには、産業団地は県が責任を持って整備することが必要である。まず、そこから取り掛かりたい。また、医療の集積が高い岡山県としては、これまで理化学研究所の誘致にも力を入れたことがあったと聞くが、今においても医療産業の育成にも力を入れていくべきである。

三番目としては、職業教育の充実をしなければならない。社会人を基本的に対象としている岡山県立南部高等技術専門校での職業教育を時代に合わせるとともに、県立の職業高校の教育環境は、先般、高額で今まで買えなかった化学プラントの実験装置や五軸マシニングセンタ、スマート農業の機器などが購入されたものの、未だ十分とは言えずに、もっと整備を行うべきである。そして、良い環境の中で地域に貢献する人材の育成を行うべきである。そのことが地域の発展にも個人の幸福にも繋がると考える。

 その他にも、国の財源や政策を活用して、インフレ対策、中小企業支援などを行っていかなければならない。今回は自由と暮らしの安定を取り戻すとい点から、私の申し上げたいことを綴った。しっかり実現できるように、もっと活動を上げていきたい。
                              岡山県議会議員 太田 正孝

新型コロナウイルスとどう向き合うべきか
―岡山県の取組の足跡を辿りながら―

(令和2年5月18日)


1 COVID-19に対する、これまでの取組について

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)との戦いが始まったのは、令和二年へと年が変わった頃であった。まだ、多くの日本人は、そのことに気付いていなかった。
 一月中頃、中国武漢でCOVID-19が広がっていることが、日本国内でも報道されるようになってきた。この頃、習近平国家主席が訪日するとの話があり、中国がなかなか渡航禁止国にならなかった。渡航禁止になったのは、それから随分先のことであった。
 そうしたなか、一月末になるが、岡山県において、新型コロナウイルス感染症対策本部が立ち上げられた。まだ、状況確認程度がなされるぐらいであった。
 その後、日本は東京オリンピックがどうなるのかということに重きが置かれていくようになる。IOCとの交渉も進み、翌年開催と決まり、COVID-19の対策に国全体として集中し始める。
 北海道、大阪の学校休校措置に背を押されるような形で、三月上旬に、安倍首相が全国一斉に学校を休校することを要請。それを受けて、多くの学校が休校に踏み切った。
 そして、3月22日に、岡山県内で初めての感染者が確認された。四月上旬には、連日、感染の確認がなされた。
 このように岡山県においても感染が増えていっていた4月7日、安倍首相は、特措法に基づく緊急事態宣言を発出すると正式発表した。人と人との接触機会を大幅に削減できれば、2週間後に感染拡大を食い止めることができるとの見通しも示した。
この緊急事態宣言の期間は5月6日までの約1カ月間。対象は東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡の7都府県。それほど多くなかった岡山県は対象外。安倍首相はこの期間は人と人との接触機会の7―8割削減を目指し、外出自粛を要請。「人と人との接触を極力削減することができれば、2週間後には感染者の増加をピークアウトさせ、減少に転じさせることができる」と強調した。
 4月17日に、対象地域が全国に拡大され、岡山県も対象となった。突然のことで、私は正直驚いた。どういう形になるのか、不安でもあったが、多くの県民の協力のもと、ゴールンデンウィークまで、繁華街での人でもあまり見られなかった。道路も空いていた。
こうした県民の外出自粛協力により、累積感染者は23人という状態で踏みとどまることができたのだ。


2 休業協力金

 この緊急事態宣言のなかで、多くの県が休業要請に応じてくれた企業に休業協力金を支給した。その支給額についてはまちまちである。また、総額にも幅がある。岡山県よりも、はるかに大きな都道府県のデータはここでは控えさせていただいて、同規模の県の一社当たりの協力金額や総額(見込額)を見てみることにする。
まず、広島県について。県が3分の2、市町が3分の1を負担で、10万円、15万円、20万円、30万円、50万円の5段階の支給。総額は100億円を見込みであった。
次に、熊本県について。協力金10万円を支給。総額は42億円になる見込みとのことであった。
その他では、秋田県が、協力金30万円(複数施設は60万円)を支給。対象総数は約7千事業者で支給総額は20億円余となる見込み。三重県が、協力金50万円を支給。約1万社が休業や時短営業の対象となる見込みで、協力金の総額は50億円になる見込みであった。
岡山県は、休業要請をしていなかったので、休業協力金は見送った。しかし、ゴールデンウィーク明けの5月8日、知事は、業種別の困り具合に応じて、お金を出す方針を、テレビで発表。5月11日の発表では、形が少し変わっていた。市町村が実施する、「事業の継続・雇用の維持」を目的とした事業に対して、交付金(予算25億円を予定)を出すと方針が軌道修正されていたのだ。市町村の活用の例示として、「持続化給付金・雇用助成金の上乗せ」、「地元事業者が登録する通販サイトの開発を支援機関へ委託」、「地元で使用できる飲食クーポンの発行」、「飲食店の配達サービス開始への支援」、「地域内での宿泊施設や交通機関の利用を促進する事業」等が挙げられている。そして、5月12日の記者会見では、「市町村に任せてめりはりのある効果的な支援を目指す」と説明した。この予算は、5月15日の臨時県議会には提案されなかった(5月18日時点では予算成立していません)。

この岡山県の市町村への交付金を出す前に、岡山市と倉敷市では、事業継続支援金制度が新設された。岡山市の場合、売り上げが前年同月より2割以上減った事業者対象に、中小企業者に20万円、小規模事業者に10万円が支給する制度となっている。岡山市内の中小企業、小規模事業者計約2万1千社の9割弱に当たる約1万8,500社分として22億2千万円を確保された。

*5月7日に決定された、各県への新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金は下表の通りです。

 

新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金 交付限度額(単位:万円)
【都道府県分】
北海道 1,860,080   
青 森 604,837
岩 手 589,289
宮 城 612,286
秋 田 573,434
山 形 557,443
福 島 599,560
茨 城 798,621
栃 木 529,271
群 馬 534,342
埼 玉 1,572,395
千 葉 1,354,567
東 京 1,034,823
神奈川 1,543,223
新 潟 760,260
富 山 486,770
石 川 512,932
福 井 466,210
山 梨 460,918
長 野 667,410
岐 阜 673,058
静 岡 824,716
愛 知 1,238,994
三 重 533,055
滋 賀 479,062
京 都 797,829
大 阪 1,831,259
兵 庫 1,474,095
奈 良 563,783
和歌山 541,881
鳥 取 467,086
島 根 513,532
岡 山 609,915
広 島 747,377
山 口 573,465
徳 島 492,881
香 川 459,101
愛 媛 570,293
高 知 534,940
福 岡 1,356,643
佐 賀 490,501
長 崎 622,983
熊 本 658,543
大 分 548,491
宮 崎 556,650
鹿児島 673,909
沖 縄 584,324

 

3 トップの発言

知事の発言を取り上げたが、これまで、どのような発言をしたか、振り返ってみることにする。

4月9日、新型コロナウイルス感染拡大防止策を協議する岡山県有識者懇談会を開催し、そこで、専門家から「県内でも医療崩壊は始まっている」との意見が出された。また、「今後二週間から一カ月で激増する懸念がある」との認識で一致したと報道されている。取材された伊原木知事は「想定よりも医療現場の状況は厳しいと感じた。専門家の知見や経験を今後の対策に生かしたい」と答えている。

そして、4月17日の日本全国で緊急事態宣言が発出されたことを受けて、知事は、「今回、岡山県の状況からすると、ちょっと大げさなのかもしれませんが、今回の国の動き、私は基本的に賛同したいと思います。」と発言。直ちに、岡山県の今後の緊急事態措置として、「不要不急の外出自粛の要請」、「クラスター発生の可能性のある全てのイベントの自粛の要請」、「学校、社会福祉施設、興行場等の施設に対しては休業要請しないが、『三密』を避けるなどの適切な感染防止策を講じること」の三点を要請した。

 

 

4月20日、伊原木知事は「新型コロナウイルスへの対応の最前線で、過酷な勤務を強いられている医療従事者に、県民を代表して厚くお礼を申し上げる」と感謝された。

 その後、知事は、ゴールデンウィーク前に、高速道路での検温を提案。キツイ言葉で語ったことは、県民から評価される一方で、県外から、脅迫、苦情などの声が噴出。県庁には約50件もの電話があった。中止に追い込まれた。そして、時間を置くことなく、インターチェンジの閉鎖を検討していることを明らかにする。これも、調整不足もあって頓挫へ。これと並行して、ホテル等の営業自粛を求める言葉に対して反発を買う。さらに、全国知事会のなかで、九月入学が提案され、それに同調。「グローバルスタンダードに合わせる数十年に一度のチャンスである。是非するべき」とも主張されている。

 そして、四月補正予算を専決処分した知事は、記者の取材に対して、「生命を救うためなら、何度でも補正予算を組む」と発言。心強い言葉である。それでは、四月補正予算の内容は、どういうものであったのか、見てみたい。

 

4 専決処分された四月補正予算

4月24日に専決処分された四月補正予算の中身を見る前に、4月30日に国会で成立した国の補正予算について、「新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金」の創設があったことを押さえておきたい。この交付金は次の一覧表のような用途で活用することが認められている。

《表》 新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金の主な活用事例

〇病床の確保、消毒等の支援

〇人工呼吸器、体外式膜型人工肺(ECMO)、個人防護具、簡易陰圧装置、簡易病室等の設備整備

〇重症患者に対応できる医師、看護師等の入院医療機関への派遣

〇DMAT・DPAT等の医療チームの派遣

〇医師が感染した場合の代替医師の確保

〇新型コロナウイルス感染症対応に伴う救急医療等地域医療体制の継続支援、休業等となった医療機関の再開等支援

〇外国人が医療機関を適切に受診できる環境の整備

〇軽症者の療養体制の確保、自宅療養者の情報通信によるフォローアップ

〇患者搬送コーディネーター配置、広域患者搬送体制、ドクターヘリ等による搬送体制の整備

〇都道府県における感染症対策に係る専門家の派遣体制の整備

〇地方衛生研究所等におけるPCR検査機器等の整備

などについである。

また、感染症病床を有する病院において
〇簡易陰圧装置
〇陰圧キャリングベッド等の設備整備

に充てることもできるのである。

この予算は、4月1日まで遡って利用することができるということで、4月24日に専決処分された岡山県の四月補正予算(総額 約51億円)にも活用することが出来る制度設計となっている。
今回の交付金活用策として、知事が挙げているものの一つが、軽症者向け宿泊施設の借り上げである。200人が入ることが出来る宿泊施設のようである。予算額は4億4,900万円である。この借り上げが実現すれば、PCR検査能力を上げても、当面、受入が出来るはずであるのだが、五月初旬においても本契約が出来たとの発表はない。
他には、PCR検査器、人工呼吸器の購入に7億2,900万円、医療用資材調達経費の購入に9,640万円、企業のテレワーク推進に3億1,800万円などの予算もつけられた。
しかし、心配事がある。五月上旬、病院勤務の看護師を奥様に持つご主人様から、病院のマスクの備蓄量も僅かになりつつあるから、行政からの支援をして欲しいとの声を聞かせていただいた。岡山県としても、多くの医療現場からおうかがいをしている件である。マスクがないばかりに、感染が広がるようなことがあってはならない。こうした声を県当局に伝え、対応に努めていただいている。

 その中間報告を県当局ら5月12日に受けた。その時点では、N95・KN95マスク7万枚、医療用ゴーグル2,500個、防護服500セット、アイソレーションガウン(非滅菌)11,000枚、サージカルガウン(滅菌)10,000枚、フェイスシールド12,000個、ヘアーキャップ30,000枚、シューズカバー20,000ペア、手袋3,032箱(100枚/箱)購入させていただき、必要な現場に届けさせて頂いています。

 また、岡山県は、県内企業に不足する医療物資の生産を依頼した。ダイヤ工業㈱が医療用ガウンを11,000枚、内山工業㈱がフェイスシールドを本体2,000個・替えシールド12,000枚、㈱ニッコーテックがフェイスシールドを10,000個、日新ゴム㈱がKN95マスクを10,000枚の製造をしてくださった。各社には、とても尊い仕事をしていただいた。感謝の気持でいっぱいです。

 ここで、医療機関等へのマスクの配布状況を報告する。

 

【医療機関】
2月10日  8万7千枚
3月18日  3万2千枚
3月31日 25万4千枚
4月6日  25万3千枚
4月13日 25万3千枚
4月22日 25万3千枚
5月1日  15万7千枚

*KNマスク 5月1日 7千枚

 

【高齢者福祉施設等】
3月30日  4万枚


 こうした医療への支援の他に気にかかるのが、テレワークである。そもそも、外出自粛をお願いしている岡山県庁自体はどうなのかということである。県庁においても、時差通勤、在宅勤務が行われている。私が、県庁でどれ位テレワークが可能なのかと質問をしたところ、担当者から1,400人という回答をいただいた。しかし、実際にテレワークをしているのは、一桁少ない職員の人たちである。県庁については、民間にお願いする以上、目標を早急に作って、役所自ら行うことが大事ではなかろうか。そればかりだけでなく、県庁内の三密解消について、五月上旬の時点で、できているフロアとそうでないフロアがある。この便りが届く頃はかなり進んでいるものと期待したい。

 

 

5 COVID-19への対応組織

 岡山県庁のテレワークの取組に触れたので、次は、COVID-19へ対応する為に、岡山県庁がどのような組織を作っているのか、そして、どのような取組をしているのか、報告したい。

 冒頭で、新型コロナウイルス感染症対策本部(注:以降は対策本部と略します)を一月末に立ち上げを報告したが、この本部の事務局は保健福祉部健康推進課が務めている。ここで大方針が決定されることになっており、五月上旬の第17回の会議では、外出自粛要請の中身を緩和すことを決めた。

 もう一つ立ち上げられている組織がある。四月中旬に設置された新型コロナウイルス感染症岡山県調整本部(注:以降は調整本部と略します)である。この本部には、医療崩壊させないために、医師をはじめとする感染症の専門家などにも入っていただいている。この調整本部の事務局は、医療推進課になった。これまで、医療推進課は、県庁内の対策本部の事務局をしている健康推進課と連携や支援をしていたのだが、医療推進課はこれまで通りの連携は難しいかもしれない。また、当然、健康推進課の負荷が大きくなるであろう。

この新型コロナウイルスで、海外とのやり取りをしている部署は仕事を進める状況ではなくなったことから、こうした方々に、応援に入って頂くことも可能であり、県当局に提案をした。この後、調整本部には、多くの他部署の職員が派遣されたのです。

 これで、「方針を決める対策本部」と「医療調整をする調整本部」の二つの本部で、医療受入態勢整備が進むことが期待されたのである。

医療用マスク、防護服などが不足への対応状況は先述した通りであるが、受入可能な病床がどれほど確保されているのかは、あまり報告されていない。
五月上旬の時点において、約120床を確保している。これは三月の時点とほぼ同じである。ピーク時には300床が必要とされているという点から見れば、まだ半数も確保されていない。また、軽症者向けの宿泊施設確保も四月補正予算で予算確保はされたものの、紆余曲折があって、なかなか、受入先が決まらなかった。少々、焦る気持ちが起こり始めていた5月13日に、鷲羽山下電ホテルを、軽症者向け並びに無症状者向けの宿泊療養所として、借り上げると発表された。少し安心できる状況になった。それは、これまで34機関、全体で約120人の受入可能という態勢は、換言すれば、各機関とも、それほど多くの方を受け入れることができないということであったものが、軽症者等の宿泊療養施設が確保できたことで、重症者を優先する医療体制に向けて動き出したと言える。

 このことで、PCR検査実施件数を増やすことも出来るのである。


6  現状を知るためには、PCR検査件数を上げることが必要

そのPCR検査について、これまでどうであったのか、振り返りたい。
二月定例県議会で、その時、一日当たり20件の検査しか出来ないでいたので、一般質問で取り上げた。前の質問者も取り上げ、保健福祉部長が40件に改善すると回答があった。ここで一歩前進した。

それから暫く経ち、岡山県のPCR検査実施人数を確認すると、2月1日~4月11日の間で、660人であった。4月10日、11日の両日で26人が検査を受けている。この頃、検査能力が一日当たり80件まで上げられるということで、態勢が整いつつあることを感じられるようになってきた。

 そして、先ほど報告した四月補正予算でPCR検査器を購入して、一日当たり280件まで引き上げられることになった。
この頃、まだ一日当たりの検査件数が40件を超えるようなことはなかったが、県医師会とで、PCRセンター設置に向けた協議を始まった。5月1日から屋外検体採取センターを岡山市で開設することにもなった。他にも、検体を採取するための仮設会場を岡山市、倉敷市、津山市にそれぞれ少なくとも1か所ずつ設けることを検討していることが発表された。

これで、現状を正確に把握することができ、その後の対策に繋がると信じ始めた頃、それは五月上旬であった。岡山県内で、発熱が数日続いていて、この間、相談窓口に複数回相談をかけても、検査を受け付けてもらえないとの話が私の所に来た。
その頃の岡山県のPCR検査数は、県のホームページを見ていると、それほど多くなかったので、しっかり検査は受けることができているものと思い始めたところであったのが、その思いは間違っていた。
この話があった頃、丁度、PCR検査の相談目安について、政府の専門家会議は、「37.5度以上」が4日以上としていた発熱の目安も削除することを検討しているとの報道が流れていた。今回の話においても、条件が緩和されていれば、検査は直ぐに受けられたはずである。
この時、5月12日であるが、四月補正予算で購入することになっていたPCR検査器、人工呼吸器は、まだ購入できていなかった。この件を聞いて、急ぐように求めた。

 さて、現在のPCR検査数であるが、厚生労働省の資料によると、5月6日現在の岡山県のこれまでのPCR検査数は1,131件であった。他県と比べて、それほど多くありません。中国地方では、二番目に少ない数です。これまで感染者数が他に比べて少なかったということもあるでしょうが、先ほどの対象条件緩和により、検査能力もアップされていることにより、これからは変わると期待したい。(執筆中の最新データ:2月1日~5月13日の検査数は1466人です。)

 

7 安倍首相の見方から

 それでは、終息は早いのかというと、安倍首相の言葉から考えてみたいと思います。
4月17日、安倍首相は、スペイン風邪に触れられました。その内容は、次の通りです。

「例えば過去にですね、スペイン風邪の大流行があった。あの時もですね、いったん収まった後ですね、再び感染が拡大して大きな被害が出た。こういう教訓にも学ばなければならないと思いますが、今回の新型コロナウイルスについてはですね、まさに未知のウイルスであり、十分に確信を持って予見することは、これはできないということは申し上げなければならないと思います」

この内容というのは、新型コロナウイルスもスペイン風邪と同じように長引くかもしれないということです。

長期戦ということになれば、協力金を、もう一回、もう一回と声が上がってくるのではないか。今正に、「戦力の逐次投入」そのもののようにも感じるのですが、その二週間前の四月上旬に、アメリカ大使館は、日本にいる自国民に対して、次のようなメッセージ(抜粋)を発信した。

If U.S. citizens wish to return to the United States, they should make arrangements to do so now. U.S. citizens who live in the United States but are currently in Japan should arrange for immediate return to the United States, unless they are prepared to remain abroad for an indefinite period.

帰国希望者は早く準備をするようにというものであるが、理由として、日本のPCR検査数が少なく、感染状況が正確に把握できていないことを挙げているのだ。ここでもPCR検査の件が取り上げられていることには注目をしておかなければならない。

この呼びかけ文を読ませて頂いて、アメリカと日本の取り組み方に違いを感じるが、五月上旬までのところはどうであったのか、私は日本の政策を支持します。
 日本の政策によって、外国ほどの感染者を出していないのだ。ただ、これからどうなのか、ここは心配なところです。

 そう考えていた5月14日に、安倍首相は、緊急事態宣言が全国に発せられていたが、39県を解除すると発表したのです。記者会見のテレビの画面から、安倍首相が悩まれていることが、こちらまで伝わってきた。
 
 それでは、次は、岡山県の取組を見てみます。

 

8 岡山県の取組について

5月4日、政府が緊急事態宣言延長を決め、5月7日、午後二時から、第17回岡山県新型コロナウイルス感染症対策本部会議が開催された。

ここで今後の方針が決められた。私は会議の様子をテープで聞き、また、県当局の資料も見た。
決まった内容は、引き続き、外出自粛などを要請するというものだった。ただし、状況を見ながら、緩和をしていくというものである。その一つとして、県立図書館が再開されるということも入る。
この会議とは別なところでされているのかもしれないが、医療体制は十分対応できる状況なのか、医療物資の充足状況はどうなのかなどを県民は知りたいと思っていることについて、この場では協議されていない。
また、方針を出す場において、政府の方針は丁寧に説明されていたが、県内各地の取組状況や経済状態などの報告がなかったように感じた。
この二点については、県民に分かりやすい形で伝えていただきたいと切に願う。伝えられることによって、県が実情をよく理解しているという気持ちになれるし、その後、協力をしようという気持ちも生まれると考える。どうも一方通行の協力要請に感じる。県民に理解をしていただかなければ、先に進めない。先に進めるように、情報公開もしっかり求めていかなければならないと考えた矢先、5月14日、先述の通り、岡山は緊急事態宣言から解除されたのである。知事は、この発表について、「妥当」として、県境をまたぐ長距離移動の自粛要請など現行の対応は当面維持して欲しいと記者会見で述べた。

 こうした政治の動きがあるなか、地域経済についても心配が大きくなっている。5月7~17日において岡山桃太郎空港の全ての定期便の運休が起こっており、公共交通機能が停止状態となっていると言っても過言ではない。

 それでは、中小企業支援策はどうなっているのか。


 

9 休業協力金の財源

休業要請に応じた事業者に対して支給する協力金の出し方や総額は、前に触れたように、都道府県によってまちまちである。そして、岡山県は出していない数少ない県の内の一つである。
どうして、このようにまちまちになるのか。この件に関して、国が決めているものでないからである。
思い出して頂きたいのだが、この協力金を支給するのを一番に決めたのは、東京都である。皆さん知っての通り、東京都が47都道府県で一番財政力があるところである。その東京都が決めたあと、神奈川県、千葉県はどういう展開で協力金額を決めただろうか。東京都が一つの水準を作ってしまい、最初に緊急事態宣言を受けた県はそれに倣わざるを得なかった。そして、全国に緊急事態宣言が出されると、今度は首都圏の県よりも財政力が弱い県ばかりであるから、もっと苦しいことになっている。

ここで、ある県の事例を紹介したい。
その県は、県警や県教委の職員も含む約2万5,000人を想定して、その方々受け取る10万円の給付金を協力金の財源に充てると発表。これができれば、計算上、総額25億円を生むことになる。この県の財政調整基金の残高は、20年度末の残高は33億円の見込みですから、これらを足して、やっと58億円。約100億円を必要としているので、あと42億円足らず。この額は国の交付金で賄うことができるのかどうかということで、ここで、また問題になると考える。
こうしたあやふやな裏付けで進んでいるケースもあるのではないかと心配になる。

私は、この協力金支給の問題は、状況を考えれば、必要なものであるが、東京並みとかそれに準ずる水準で支給すれば(東京だけは二回の休業協力金を出しているのである)、県の財政は破綻する可能性が高まってしまうと考える。この協力金は、県の存続を考えると、とても難しい問題であった。それが、5月7日の国からの交付金で可能となった。それで、休業協力金とは別の形を、岡山県は取ることができた。それは、岡山県から市町村への25億円の交付金を出す予定と先述したが、このことである。国からの交付金は本当に有難かった。


10 経済対策本部を立ち上げるべきではないか‼

5月4日の安倍首相の緊急事態宣言延長の方針を受けて、ここのところ、緊急事態宣言中で、くらしをどう守っていくのかという点がとても大事な話となってきている。私は、二月から、新型コロナウイルスによる地域経済への影響が気にかかり、岡山県当局に経済対策として、対策本部を立ち上げることを求めてきたのだが、ここに来て、その必要性を更に感じるのである。

確かに、経済対策は国が行う政策である。しかし、地域事情にまで配慮したものまで作れない。地域を熟知した県がきめ細かい部分を担うべきである。

それが国で出来ているのかどうかである。今回の四月補正予算を見ると、中小企業・小規模事業者に対するものはあったが、農林水産業については見らなかった。贈答用が多い県産フルーツにとって、外出自粛により、これまでのように売ることは難しいであろう。花農家も収入を落としている。学校給食もお休みとなり、食材を買ってもらえなくなっている。早く、生産者と対策を練るべきである。文化事業についても、まだ対策がとられていない。

どうして、そうなってしまったのかを考えなければならない。
各地域の状況が県当局に入って来ているだろうけれども、役所の中で活かしきれていないのではないか。商工会議所、商工会、銀行、信用金庫、保証協会、農協、漁連等からいただいた情報をどのように整理し、経済政策に入れ込んでいるのだろうか。地域経済を守るという点から、情報入手に力を注ぎ、それを今後の経済対策立案に活かし、実行を支援していく、これらは一貫したものでなければならず、この一貫したものを、責任を持って行うセクションが、今、必要であると考える。

しかし、この機能は、対策本部にも、調整本部にもない。通常でやろうとしても、今が通常ではないのだから、早く切り替えるべきではないのか。5月15日の総務委員会においても、先述した「新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金60億円強」をどう活用するのかを訊ねた。その時、どこが司令塔の部署になるかの、よく理解できなかった。指示命令系統をスッキリさせることで、随分仕事のスピードアップができるのではないだろうか。現在、小出し、遅れがちな対応が随分改善できると考えるのである。未だ遅くないので、早く経済対策本部を立ち上げるべきではなかろうか。これは、二月から言い続けていることである。今も必要であると考えているし、立ち上げて、経済政策の効果を高めていただきたい。切に望むところである。

 

11 休校について

今回の岡山県の方針は、「岡山県内から死亡者を出さない」ということである。それは是非ともそうでならなければならない。
もう一つ、私は必要であると考える。それは、「感染者を増やさせない」ということである。
その点においてからも、3月2日からの全国一斉休校の安倍首相の要請は支持した。この一斉休校は、県内においても、多くの学校で行われた。
そして、新年度の四月から、学校は再開された。この再開に当たって、4月7日付で、鍵本芳明岡山県教育委員会教育長から、児童生徒のみなさんに「学校再開に当たってのメッセージ」が出された。大切なことが沢山書かれていて、なかでも、「健康と安全を第一」ということを重要視して、学校運営に当たらなければならない。自分が感染したり、他人に感染させたりしないためには、どうすべきなのかを、しっかり考え、行動に移していかなければならないのだ。
 この「健康と安全が第一」から考えると、もう一度、休校せざるを得ない日が来た。四月下旬、県南の県立学校は、再度、休校することになったのだ。そして、決めた直後、政府から、緊急事態宣言の対象を全国に広げるとの方針が打ち出され、県北の学校も休校となった。

 そうしたなか、県立の工業高校では、「Google Classroom」の「Meet」機能を使ってオンラインホームルーム始めていた。こういう時だからこそ、生徒の顔を見ながら健康状態を確認したり、生徒同士がやり取りをしたりということができる、こうした取組が大切だ。また、オンライン授業が行われている。先生から、問題を解くポイントを、生徒たちにしっかり伝えられていた。生徒たちにとって、これをするとしないとでは大きな違いがあるように感じた。他の学校でも、もちろん、取り組まれている。頼もしい限りである。
こうした動きのなかで、知事は、九月入学を推進するとしている。次は、九月入学の動きを追いたい。

 

12 九月入学について

全国知事から、五月上旬に、九月入学が提案された。まずは早期に学校再開が出来るように考えていた私からすると、ビックリするニュースであった。
それから、様々な人から意見が出されて、この話題がよく取り上げられるようになった。

この九月入学を推進する方が挙げられる理由として、

〇休校が長かった分を、始まりを九月に遅らせて、再スタートを図るべき

〇多くの国が九月入学であり、グローバルスタンダードに合わせるべき

の二点が多い。

前者について、九月に新型コロナウイルスが収束しているかどうかわからない時点で、また、第二波、第三派が来るかもしれない状況の中で、今年の九月から行うことは、明らかに困難な話です。

後段についてです。グローバルスタンダードに合わせることへの不安の声をいただいています。知人からいただいた意見を紹介します。

【Aさん】
学業が特に優秀な人たちは海外の一流校を目指すようになって、頭脳流出が深刻化する可能性が高まる。受け入れる外国も、それを望んでいる。
その結果、今でさえ減っている大学講師のなり手がいなくなり、基礎研究のレベルは低下。国内企業も優秀な学生が採れなくなる。
自分の国の能力が低下する中で、「国際標準」に合わせようとして、その標準を得意とする国に全てを持って行かれているようになるだろう。言い換えれば、「グローバリズム」に精を出して、オウンゴールするようなものだ。日本流の文化を自ら捨てて、何処に行こうとしているのか。ドタバタせずに、しっかり腰を据えて、取り組んで欲しい。

【Bさん】
桜の咲く季節に入学式を行い、桜の咲く前に卒業する。日本らしい風情です。四季に根差した行事を大切にして、日本文化を守って欲しい。

 他にも色々なご意見がありました。親の世代も、私たちの世代も、子どもの世代も、孫の世代も、どの世代も、今の一年のリズムのなかで、暮らしてきて、日本の四季とともに、作り上げてきた文化を、私は大切にしたいと考えています。今の会計年度も、米の収穫のことがベースに始まりました。日本の文化に合った区切りになっていることをあらためて感じます。そうしたものをバッサリと捨てることなどはできません。
 また、学校行事、来年の入試など、これからのスケジュールをどうすればよいのか、待ったなしです。この議論を深めなければならないことは分かりますが、児童、生徒、ご家庭の皆様をはじめとする関係の皆様のことを考えると、何を先にやらなければならないか、明らかです。

 

13 最後に

ノーベル賞を受けられた本庶佑先生は、今回の新型コロナウイルスの件で、色々な発言をされて、その内容に注目が集まっている。
まず、このウイルスについて、「目に見えない忍者みたいなもの」と言っておられる。
また、感染拡大している状況への対応策を、戦争を例に出しながら、「戦争は長期戦だが持久戦では勝てない?先手必勝」とも主張をされておられる。

 この二つの言葉は、意味が深いように感じるのである。
〇無症候キャリアが存在するため、すぐに弱毒化することもないとのこと。正に忍者、言い得ていて妙である。

〇新型コロナウイルス感染症は、集団免疫を獲得するまでは何度でも流行する可能性があるとのこと。第二波、第三波もあるということで、戦争への例えで、私たちに、怖さを伝えて下さっていると感じる。

〇ワクチンなどが開発されない限り、長い闘いを覚悟せねばならないとのこと。終息させるには、ワクチンや治療薬の開発しかないと解決策も明らかにされている。

これらの言葉から、相当な覚悟を持たなければならないと思っています。行動抑制を長期にわたり続けることは難しいことです。皆が協力することで、終息を早くさせることは可能であると信じています。

 そして、もう一つ大切なことは経済対策です。岡山県庁内に経済対策本部を立ち上げることを求め続けていますが、これは、場当たり的な対応ではどうにもならないと考えているからこそ、申していることです。
 地域経済を心配する声を日増しに多く聞くにようになってきました。もっと方向性を示し、支援を厚くして行かなければなりません。

このウイルスとの戦いに負けないように、しっかりと政策を打ち出し、実行をしていきます。

                                以上

*この文章は、5月18日にまとめたものです。5月19日以降についても、あらためてご報告したいと考えています。

 

 

加速する復旧復興工事!!(平成31年3月27日)

県議会から復旧復興を加速させることを求めています。取水期までにできるだけ工事を進めなければなりません。県当局も頑張っています。さらに加速させるように、県議会からも後押しをしています。
ただ課題は労働力不足です。
本当に頭が痛い。

 

河川改修を急げ!!(平成31年2月1日)

今年度二月補正予算で、注目したいのは、土木部の公共事業費と災害復旧事業費である。公共事業等費の既定額は5,864,659万円であったが、183,348万円の増額要求がある。また、災害復旧事業費の既定額は3,403,103万円から675,581万円の減額要求がある。この補正予算が成立されれば、この二つの合計金額は8,775,529万円となる。近年にはなかったような900億円近くの額になるのだが、この中には、河川の破堤個所等の改修費が入る。
そして、新年度の予算要求額のなかで、河川関係で新たな予算が要望されている。それは次の二つである。
〇河川激甚災害対策特別緊急事業 191,800万円 
(事業内容)豪雨災害により被災した河川等について再度災害の防止を図るために集中的かつ緊急的に改良事業を実施する。

〇河道内整備実施計画策定事業6,000万円
(事業内容)河道掘削や樹木伐採を効果的・効率的に実施するため、河道内整備実施計画を策定するとともに、河道掘削に伴う発生土の活用や処分の方針を検討する。

私として、この予算を成立させて、河川改修を急いでいきたいと考える。

 

一日も早く復旧復興を ―西日本豪雨―
2018年9月30日

西日本豪雨でおなくなりになられました皆様に衷心よりご冥福をお祈り申し上げますとともに、被災されました皆様にお見舞いを申し上げます。
 この度の西日本豪雨を記憶に留め続け、今後に役立てるために、一連の出来後を整理しておきたいと思います。

西日本豪雨は、本州付近に停滞する前線に湿った南風が流れ込み続けて、西に日本を中心に記録的な大雨が降り続きました。そして、気象庁は7月6日午後に福岡、佐賀、長崎、岡山、広島、鳥取の6県に対し、「生命に重大な危険が差し迫った異常事態にある」として、昨年7月5日の九州北部豪雨以来1年ぶりの大雨特別警報を発令しました。

 

7月6日夜に特別警報

この西日本豪雨で、6月28日~7月8日までの11日間の最大積算雨量があったのは高知県馬路村で1852.5ミリ。同村など高知県東部には特別警報は出ず、同県宿毛市で3時間に263.0ミリの雨が観測された8日朝、県西部に発表されたのです。
本県で、最初に特別警報が出されたのは、これよりも早い7月6日19時40分で、この11日間の最大積算雨量であったのが鏡野町で565.5ミリ、岡山市は7月8日午前8時50分までで、311ミリでした。
どうして、雨量の少ない地域の方が、雨量の多い地域よりも早く発令が出されたのでしょうか。

 

理由は警報の発表基準にあります。

大雨特別警報は48時間か3時間の降雨量が、その地域で「50年に一度」あるかが判断基準の一つ。報道によると、気象庁の担当者は「山陽地方に比べて高知県は平年でも雨量が多く、50年に1度の基準は相対的に高い」と説明しています。
 また、警報の発表は、地面に雨が染みこむ量を示す「土壌雨量指数」も基準となっています。土砂災害や浸水害の危険性は同庁ホームページの「警報の危険度分布」で、地図形式で確認できます。 

 

7月8日 行政も状況把握できず

この度、約8900世帯が住む真備町では、小田川や高馬川等が決壊し、真備町の面積の27%にあたる約1200haが浸水。約4600棟の冠水、真備支所や公民館、学校の水没など甚大な被害が出ました。
8日朝の時点の県の発表によると、建物の屋上などに1000人以上が取り残されているとのことであり、自衛隊や消防などがヘリコプターやボートなどで救出活動を続けられました。8日20時40分頃、周辺住民など約170人が一時孤立していた一般病院「まび記念病院」から全員が救出されました。

 

 この救出時間とは、時間が前後しますが、8日夕方、市役所で記者会見した伊東香織市長は「これほどの急激な水位上昇は見込んでいなかった。水没した建物に、今もどれぐらいの人が取り残されているのか正確に把握できていない」とした上で、「救助活動に24時間態勢で取り組みたい」と話しました。

 

 そして12日には、今度は県当局から、大雨や避難指示などの情報を事前登録者に送る災害情報メールが、豪雨被害の起きた6日夜~7日昼、一部の人に届かなかったり、遅れたりした、と発表がありました。

 

復旧に向けて

日にちは戻りまして、7月10日、真備町には警察、消防、自衛隊等の約1100名の人達が支援に入って下さり、ヘリコプター3機が投入されました。

 

7月14日、政府は西日本豪雨を「特定非常災害」に閣議決定し、山陽道の通行止めも解除、JR山陽線福山まで再開となりました。

 

7月24日、西日本豪雨で浸水被害を受けた岡山県倉敷市真備町の7600戸で断水が解消しました。

 

笹ケ瀬川以西でも

この間、私の家のある笹ケ瀬川以西はどうだったのかを報告します。                          
ここ40年、岡山市内は農地の宅地開発が進んでいます。そのため、排水流入量の増大や河川水位の上昇が起こり、排水能力不足を起こし、家屋や道路等の湛水被害が発生するようになっていました。私も、岡山県議会一般質問で取り上げ、県当局も足守川や笹が瀬川の改修に頑張ってくれ、排水機場の改良並びに排水路の改修については、岡山市との連携を図りたいとうことで、少し動き始めようとしているところでした。
そして、今回の豪雨となったのです。私の住む地域では排水ポンプを地域の役員の方が、被害を出ぬように、三日以上も連続で頑張って下さいました。頭が下がる思いです。しかし、今回はそれを上回る雨でした。
事後ですが、周辺の排水機場では故障らトラブルが発生していたことも分かりました。様々な要因が重なり、笹ケ瀬川以西で約1000haもの広い地域で浸水が起こりました。
これは笹ケ瀬川以西だけで起こったことではありません。東区の砂川は決壊をし、750haもが浸水をしたことをはじめ、御津、津高、一宮、高松等でも浸水被害が多く出ました。
 この住宅被害状況について、岡山市全体の数字は、8月上旬までは、全壊1棟、半壊1棟、一部損壊3棟、床上浸水3256棟、床下浸水4389棟と発表されていました。その数字が変わり、8月10日には、全壊7棟、半壊992棟、一部損壊1454棟、床上浸水1659棟、床下浸水3557棟となりました。
この大きな数字の変化の要因は、床上浸水、床下浸水の中から、詳細に分類すると、全壊、半壊、一部損壊に入るものが多くあったからということです。  
今回のこれらの棟数を合計すると、7669棟になります。この数字だけでも大きな数字ですが、様々な地域の声を聞いていますと、岡山市の被害の中身はもっと深刻なのではないかと思っていましたら、8月上旬に、岡山市職員三人が組を作って、庭瀬の浸水被害状況を調査していました。職員の方から、お話を聞くと、本格的調査に乗り出したとのことです。そして、笹ケ瀬川以西において、約2800棟が浸水し、床上被害は227棟あることが分かりました。
こうした状況を見ていると、大きな被害があった方々への対応が、この数字の発表のように遅くなっていたのではいけないと強く思うのです。また、政府の動きについて、批判されている点については、私も残念な思いもしておりますが、その後の動きについては、素早い対応で、心強く思うところが多くありました。そのことについて、これから綴っていきたいと思います。

 

政府・全国からの支援

県は、被災直後、受援調整部を立ち上げ、必要な所に支援を申し出て下さった他都府県並びに基礎自治体から職員を派遣していただき、現場に入って頂いています。本当にありがたいことでした。
また、7月9日、政府調査団が入り、被災地視察と県知事、岡山・倉敷・総社の各市長との意見交換が行われ、翌々日の7月11日、安倍内閣総理大臣自ら被災地を訪ね、被災者のお見舞い等をし、知事との意見交換をなされました。

 

7月補正予算

そして、7月19日、岡山県知事は146億9千万円余の7月補正予算の専決処分を行いました。
 この目的は、7月豪雨の生活再建の支援と公共施設の災害復旧を中心に緊急に対応をするためです。
 その主な内容は、

 

○避難所の設置・運営等の実施に、8億7780万円
○仮設住宅の提供に、64億6300万円
○公共土木移設等の応急復旧事業等に、46億6980万円
○一般廃棄物処理対策事業に、1億円
○倉敷まきび支援学校災害復旧事業に、5億6116万円余

 

です。

 

災害廃棄物の処理

この度の豪雨により出てきた廃棄物について、当初、円滑に処理されずに県道沿いに何キロも持ち込まれるなどしました。この処理に当たって、防災協定を結んでいる多くの団体等や自衛隊が大きな支援をして下さいました。
 災害廃棄物は(公財)岡山県環境保全事業団水島処分場、玉島E地区フラワーフィールド等に持ち込まれました。

 

住宅確保では、民間賃貸住宅借上げ制度【みなし仮設住宅】で対応

この度の豪雨災害により住居が全壊等の被害を受け、自らの資力では住居が確保できない被災者に対して、岡山県では、民間賃貸住宅を借り上げて無償で提供する事業をしています。その事業名が、民間賃貸住宅借上げ制度(みなし仮設住宅)です。
 
 この事業の対象となるのは、災害救助法が適用された、岡山市、倉敷市、玉野市、笠岡市、井原市、総社市、高梁市、新見市、瀬戸内市、赤磐市、真庭市、浅口市、早島町、里庄町、鏡野町、西粟倉村、吉備中央町、矢掛町以上合わせて18の市町村です。

 

そして、7月24日、伊原木知事から、仮設住宅の建設について、発言がありました。
その内容は、倉敷市の要望を受け、甚大な被害が出た同市真備町地区などに仮設住宅200戸を早期に建設するというものです。
また、みなし仮設住宅についても、対象となる住宅の拡大を検討したいとの発言がありました。
現在、「みなし仮設住宅」となるものは、建築基準法の新耐震基準(1981年適用)を満たす民間賃貸住宅です。被災者からは、みなし仮設住宅を求める声も多く、新基準以前に建築された住宅も対象となるよう検討したいと踏み込んだ内容でありました。

 

首相への要望

7月25日、自民党岡山県連役員四人が、首相官邸で安倍総理大臣に、被災者の生活支援や道路・河川などの早期復旧等をお願いしたところ、心強い回答をいただいたとのことです。そして、大規模な河川改修が秋から始まるとの見通しだということです。

 

異例の西進する台風12号

7月下旬の台風12号接近に当たって、知事からも「空振りをおそれずに」との発言がありました。
この時の旭川ダムの貯水率について注目してみます。
7月27日17時点までは、全放流量がほぼ25(m3/s)でありました。その放流量を18時以降の一時間ごとの放流量(m3/s)で見ますと、

 

32.26、50.32、50.32、30.04、30.07、52.46、

 

というように推移しています。

その結果、7月27日17時での貯水率は93.2%が、19時には93.1%と減り始め、7月28日6時には90%を割り、89.9%に、そして、15時20分には、全放流量が60.30(m3/s)、貯水率が86.7%に、さらに、7月29日12時の流入量が54.15(m3/s)、全放流量が59.03(m3/s)、貯水率が79.1%となっていたのです。

 

8月補正予算

国の「生活・生業再建支援パッケージ」に迅速に対応し、被災者の生活再建支援と地域産業の復興支援を行うために、8月3日、岡山県知事は95億1,873万円の8月補正予算の専決処分を行いました。西日本豪雨関連の補正予算は二度目です。その主な内容は次の通りです。

 

○被災者に対し県独自の見舞金や弔慰金を給付するための経費20595万円
○被災者の見守り・相談支援及び被災高齢者等の現状把握等に要する経費 12728万円
○被災者等のこころのケアに要する経費1200万円○中小企業等グループ構成事業者の施設等の復旧・復興への支援(グループ補助金)51億2350万円
○被災小規模事業者の事業持続化に向けた販路開拓等に係る経費への補助 7713万円
○本県への旅行需要喚起のため宿泊を伴う旅行商品への助成等77000万円
○広島県・愛媛県と連携して特産品等を首都圏でPRするフェアの開催等395万円
○中小企業等グループ構成事業者の施設等の復旧・復興支援事業に係る事業者負担 軽減等に要する経費(県分)2638万円
○中小企業等グループ構成事業者の施設等の設等復旧整備資金貸付 復旧・復興支援事業に係る事業者負担軽減金等に要する経費(グループ補助金)26億3860万円
○被災農業者が農業経営を維持していくために必要な農業用施設・機械の復旧等の支援に要する経費5億2127万円

 

9月補正予算

9月10日開会の9月定例岡山県議会では506億6615万円の補正予算が提案されました。
 主な内容については以下の通りです。


〇鉄道代替バス運行事業 1214万円
〇私立学校へ通う児童生徒への支援 5650万円
〇グループ補助金(中小企業者等への支援)150億3750万円
〇土木施設の災害復旧事業等 204億5800万円
〇農林水産施設の災害復旧事業 68億143万円
〇公共建築物の災害復旧事業 10億2497万円

 

また、議会開会前の8月24日に、決壊した河川の復旧方針が発表されました。
決壊した7箇所は全て復旧されます。併せて、出水に対応した流下能力を確保する為、堤防幅の拡幅などを行う築堤、河床掘削、浸透対策の改良復旧事業を行うとしています。
決壊によって750haの浸水被害を出した砂川については、概ね5年の期間と約200億円の事業費をかけて、改良復旧していくこととしています。また、国ケ原で決壊した旭川については、約10億円をかけて、河床掘削を行うこととしています。その他にも、高梁川、小田川、末政川、高馬川、真谷川で事業が行われます。

 

検証委の立上げ

西日本豪雨では、大雨特別警報の発表、市町村の避難情報を出して早めの行動を呼び掛けたにもかかわらず、逃げ遅れたが人が多くいて、多くの人命を失うことになってしまった。
 このことを重く受け止めて、岡山県では、「災害検証委員会」を設置することになりました。
8月10日の岡山県議会総務委員会での説明によると、この検証委では、市町村による避難情報発令のタイミングや伝達方法、市町村に対する県の助言・支援等について、検証するとのことです。
こうした説明に対して、ダムの放流についても取り上げるのかと訊ねたところ、「入る」との回答でありました。
また、地域防災・危機管理の関係の専門家4名、河川工学の専門家1名で構成されることに対して、河川の決壊が起こっていく過程のなかで、どうであったのかを検証することが狙いとしていますが、ソフトの関係の専門家が多いことについて質問も出ました。
この検証委で、どう避難情報の発令について、その内容・タイミング等はどうだったのか、また、市町村との連携の在り方についてもどうだったのか、今後のために解明をしていくことを切に望みます。
そして、もう一つ大切なことは住民の意識の解明です。浸水被害が多かった私の住む地域では、逃げたのは自宅の二階という人が多くいました。決壊したならば、どのようになるのかを想像することが日頃からできていなかったということを、多くの人のお話を聞くなかで感じました。私たちの意識を変えなければならないことを強く思います。これは私たち政治に係わる者の大きな仕事です。

 

岡山県は復興推進本部を立ち上げ

岡山県は復興推進本部を立ち上げました。
 この本部の四つの分野で計画を立てています。
一. 被災者の生活再建
二. 公共施設等の復旧
三. 地域経済の再生
四. 豪雨災害の検証

 

この説明を受けて、私は県当局に四点質問を行いました。

 

 ❶対象は県内全てか?
 ❷基礎自治体との連携が必要であるが、県と基礎自治体の窓口はどうなるのか?
 ❸農地の復旧に時間がかかるが、農家が生計を立てるに困ると思うが、何か対策を考えているのか?
 ❹ロードマップのゴールについて、どのように想定をしているのか?

 

 県当局からは、❶の対象は全県で、県の窓口は総合政策局であると回答がありました。他の三件については、「基礎自治体の窓口は作っていただくようにお願いすることになる。また、農家の生計についても関係部局に伝える。そして、ゴールについては、分野によって異なる。河川の復旧等については数年かかるものもある。」とのことでした。
 いずれにしましても、一日も早く日常を取り戻すために頑張らなければなりません。

 

内水の問題について

この度、河川の破堤による災害とともに、内水による被害も多く出ました。
なぜ、岡山県の県南地域(岡山平野)は内水に弱いのかを考えてみます。

 

まず、土地に関する問題として、二点を挙げなければなりません。
〇地価の安い水害の危険性の高い地帯でも宅地が進出し、被害の潜在的危険性が拡大
〇浸水実績のある低地でも都市化が進行

水の流れについての問題も二点挙げます。
〇都市化による流出量増大へシフト
〇開発に伴い流域の保水・遊水機能が低下し、降雨のピークから流出のピークまでの時間が短くなるとともに、ピーク流量増大へシフト

 

 主要因はこの四点ではないでしょうか。
さらに、こうしたことは、いくつもの基礎自治体(市町)にまたがって、起こっています。原則として、内水氾濫は、基礎自治体で解決する問題です。しかし、このように広範囲に亘る場合には、県がイニシアチブをとって、解決をして行くべきであると、私は考えています。
それは、単に雨水ポンプ等を設置するだけでなく、総合治水事業を行うべきであるというのが、私の考えです。
 
 この度、整理をしていくなかで、いくつもの課題が見えてきましたところ、この度の台風24号においても、新見をはじめとする地域で再び災害が起こりました。急がなければなりません。今後、このような災害が繰り返されないように対策を講ずることを、岡山県議会から岡山県当局に訴え続けて参ります。(平成30年9月30日)

 

 

岡山マラソン開催に寄せて おかやまマラソン

平成27年秋におかやまマラソン(仮称)は開催しようと岡山県が岡山市と共同で計画を立てています。

このマラソン大会ですが、県当局から説明を聞いていると、参加ランナーに気持良く走って頂き、岡山をアピールすることよりも、15千人の方々に集まって頂くことが目標となっているように感じます。

 

8月12日の岡山県議会環境文化・保健福祉委員会でもその思いを深めました。

この日、おかやまマラソンについての収支計画が発表されたのですが、支出総額は神戸や京都の先行事例並みの約3億5千万円としながら、行政負担は先行事例の倍の約2億円です。一方、協賛金・寄付金は約1/3の3千万円。県当局は開催目的を経済効果としていますが、この収入見込みはどういうことなのだろうか?

 

そう思っていたところ、他の委員からこの収入見込み額について質問が出ました。すると、できるだけ協賛金・寄付金を増やしたいとの予想通りの答弁。初めから低い目標額に設定するとは何なんだろうか?こういう調子で県民が盛り上げる市民マラソン大会になるのか不思議です。盛り上がりを作りたいと意気込む知事の姿勢とはどうもかけ離れていると感じるばかりです。

 

そして、この日マラソン大会の説明前に事業の再点検の話があり、県の財政力に見合わないような支出については見直したいとの言葉があったばかりで、どうしてこのような過大な行政負担をするものを提出してきたのかとタイミングの悪さを感じずにを得ませんでした。

 

おかやまマラソンVOL.2

平成26年1月15日岡山マラソン(平成27年11月8日開催)の支出について発表されました。支出は3億5千万円強です。そのなかで表彰式を含むセレモニーの費用が800万円も計上されています。前々日、前日に行うイベント費用1000万円も大きなお金ですが、この額にはびっくりです。社会教育団体への数万円の補助金も削ろうとしていたのに、ここでは大盤振る舞いのように見えるのです。岡山県の財政はまだまだ厳しい時ですから、もっと吟味して予算案を作成してもらわなければなりません。

このお金の使い方もさることながら、おかやまマラソンの開催の意義についてもっと考えを深めるべきです。

1月15日の県議会環境文化・保健福祉委員会では事業の開催意義や狙いを尋ねても、「岡山らしさ」、「岡山の多彩な魅力」を発信していきたいということだけで、それ以上はまとめていないというのが県当局の公式見解でした。こういうことで3億5千万円ものお金が使われるのかということになると誰も事業推進に向けてゴ―サインを出せるわけがありません。次の時にはしっかり事業の意義や狙いが聞けるものと期待したいと思います。(平成26年1月20日)

 

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